3年以上続いたウィズコロナの生活が終わり,やっとコロナ以前の日常に戻れる状況ですが,そう簡単には戻れないのが現状です.2024年の新入生が中学,高校で過ごした期間はコロナの影響で多くの学びの機会を失っています.このため彼ら彼女らは,同級生,先輩後輩,先生とどう向き合って話せばいいかが分からない方は少なくないと思います.そのような背景下で,機械・ロボット学科は2024年度の新入生60名を迎えることができました.
機械・ロボット学科の新入生を対象に「新入生ゼミナール」という授業を設けています.この授業では,高校から大学への学びの切り替えを目的として,メールの送り方,レポートの書き方,図書館の使い方,ZOOMの使い方など大学生活に必要な基礎的な内容に加え,グループワークを行っています.それは,上述の通り新入生はコロナ禍により対面での会話がきわめて少なかったため,学生同士のコミュニケーション能力,プレゼンテーション能力,そしてチームの協調性,リーダーシップを養うことを目的として実施しています.また,コロナ期間中は中止となった上田キャンパス見学ツアーも昨年度から復活し,「新入生ゼミナール」の一環として最終回は研究室見学とグループワーク発表会を盛り込んだ上田キャンパスツアーを実施しました.
例年は6月中実施することが慣例でしたが,今年度は前期の期末試験終了直後の8月6日に実施することになりました.当日の朝は何人かがバスに乗り遅れていましたが,無事全員上田キャンパスに来ることができました.総研棟7階のミーティングルームに集合し,学科長と両コース教員の挨拶後,グループワークの発表会が行われました.今年度のお題は,「どんな未来が待っているのかを想定し,社会でどのように活躍していきたいですか?」です.10名1グループで競い合い,それぞれの考えたプランを披露しました.松本キャンパスで実施した事前練習の時に指摘された問題にはそれぞれきちんと修正できており,より分かりやすいプレゼンテーションができたと実感しました.発表後の質問対応は緊張しながらも淡々と自分の意見を言えるようになっており,大学教員の立場から嬉しいことです。1回目の発表練習を思い出すと,学生がスポンジのように吸収し,考えられないぐらい成長していました.
発表会後に食事会と研究室見学会をはさみ懇親会が生協で行われました.新入生が先輩や教員を囲んで,これから4年間勉強のこと,生活のことについて話し合いました.懇親会には千曲会の石坂様をお招きし,千曲会の多方面にわたる学生へのサポート活動等をご紹介し,繊維学部との切っても切れない関係をご説明していただきました.写真1は千曲会常任理事の石坂様が発表している様子です.懇親会の最後はグループワーク発表会の優秀賞の授賞式が行われました.皆さんの今後の更なる成長が楽しみです.写真2は1日のツアー終了後,伝統のある講堂前で撮影した全員の集合写真です.
機械・ロボット学科の上田キャンパス見学ツアーでは,毎年の運営費用を千曲会よりご支援頂いております.会員の皆さまには,この場をお借りして心よりお礼申し上げます。
(機械・ロボット学科 施 建)

