繊維学部の伝統について(同窓会「千曲会」の伝統)

大正4年、第2回の卒業生が誕生した時に同窓会が結成された。初期の同窓会報は、論文集の末尾に同窓会関連記事が添えられているといった学究的な趣であった。昭和7年に同窓会の名称を千曲会とした。昭和15年には同窓会の母校支援や産学連携などの社会的意義と認識が高まり社団法人千曲会となり、平成25年には一般社団法人千曲会となった。

同窓会館は昭和10年に同窓生の寄付により現在上田市文化財となっている旧千曲会館が建てられ、昭和55年に現在の千曲会館が建てられた。

同窓会報(20号)は、千曲時報(126号)、千曲会報(322号)と名称を変えながら計468号を発行し、会員交流の縁としてきた。

大学への支援は、昭和初期に繊維化学科招致期成同盟会を同窓会に設置し、昭和15年日本初の繊維化学教室が開設された。昭和22年には母校昇格期成同盟会を設立し、大きく単科大学昇格運動を起こしたが果たされなかった。

昭和35年には財団法人上田繊維科学振興会を設立し大学の研究支援を行い、後の(株)信州TLOにつながる学部の特許事業を行った。後にこの財団はARECに引き継がれた。

昭和37年の母校の火災消失に際しては復興資金の募金活動を大々的に行った。

昭和53年の機能高分子学科新設では、不景気の折、機能高分子学科校舎が出来たことは千曲会の支援によると当時学長の感謝の言葉があった。

このように学部の一大事には常に前になり後ろになり支援してきた歴史がある。学校と同窓会は一体であった。伝統と言える。

同窓会「千曲会は」上田蚕糸専門学校から信州大学繊維学部となっても継続して活動を続け、本年(2021)には設立106年の歴史ある同窓会となった。この間、会員交流の下、学校、学部の周年行事はいつも支援していた。現在では学生には新入生歓迎会、新入生ゼミナール、大学祭、卒業記念品贈呈などに支援し、就職ガイダンスや職業論講義などの指導もしている。

現在18,000人の会員 会員相互の交流は全国37支会全国にまたがる会員、保護者を同窓会がまとめて、母校の支援、学生の支援を行っている。これは母校の後援会、学生の保護者会の役割であり、社会資本としての役割を果たしている。

最近では新型コロナウイルス禍によるネットワーク環境苦、アルバイトができない学生の生活苦で、急遽、千曲会では会員に寄付を募った。極めて力強い協力が会員から得られ、千曲会員の結束力に驚くほどで大学にも学部にも、そして学生にも支援が出来た。